「ありがとうございます」「ありがとうございました」というお礼の挨拶が言えないと困っている吃音の人も多いものです。特に接客の仕事をしている人は、このことばがスーッと出てこないのはお客様に対して大変失礼なことで申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまうと悩みも深刻です。
『思いを素直に伝える』ことです。吃音の人は、「ありがとう」という気持ちを伝えようとするより、「ありがとう」ということばがスムーズに言えるかどうかを一番気にしています。本当は思いを伝えることが大事なのです。そのことを忘れていませんか。スムーズにたとえ言えなくても、「ありがとうございました」という気持ちを何とか伝えようとすれば、つっかえたり、どもったりしても相手にはあなたの思いが素直に伝わります。
ですから、そろそろ「ありがとうございました」を言わなければいけないころだとかを考えるよりも、お客様や相手にしっかり気持ちを向けて接しましょう。そうすれば、おのずと思いが素直にことばとなって発せられることでしょう。