吃音者の活舌の悪さを改善するー深めの呼吸
吃音者が改善したいと思っている症状の中には、吃音者独特の症状というより、一般者にも良く見られるものがあります。
中でも「活舌の悪さ」はよく耳にします。活舌の悪さゆえに『聞き返される』『何を言ってるのかわからない』『聞こえない』などと言われ、落ち込んでいる方も多いようです。
この「活舌の悪さ」は、一言で言えば呼吸が浅くて語尾まで発声すための呼気量が不足していることが原因といえます。
発声は、吐く息に乗って作られていきます。その息によって口や舌や顎が動かされ音が発声されていきます。この時の呼気量(息を吐き出す量)がたっぷりあればより舌や口唇、顎の動きは滑らかになります。その結果、語尾まで明瞭に発声されるので聞き取りやすい滑らかなしゃべりになるのです。
呼気量がたっぷり行なわれる呼吸法は、腹式呼吸です。胸式に比べると肺の収縮力が大きいので、たっぷり吐けて、たっぷり吸うことができます。
吃音症状のひとつとして、「活舌の悪さ」が気になっている方はまず腹式呼吸をしっかり身につけると良いでしょう。練習では腹式呼吸がとれていても、実際の会話場面になると胸式呼吸になることが多いので、しばらくはじっくり練習して、短めの会話フレーズからしっかり息をたくさん使って発声するよう心がけると良いでしょう。
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呼吸練習
目次1 吃音改善の第一歩は呼吸2 腹式呼吸練習のポイント 吃音改善の第一歩は呼吸 声は息を吐き出した時に空気が声帯を押し広げようとして、振動してできます。その音は喉頭原音と ...
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活舌を良くするには筋弛緩法で顎、口、舌の緊張を解く
活舌が悪い原因 以前、原因の一つに呼吸が浅くて語尾まで発声するための呼気量が不足していることをあげました。 それと当時に、顎や口、舌の緊張のために口形や舌の動きが不自然になってしまっていて正しい発声が ...
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