声に力があるということ
「声が通らない」「声がかすれる」「声がこもる」「声がうわずる」こうした悩みは吃音者ばかりではなく、あがりの人にも案外多いものです。
これらの原因の多くは、声に力がなく、音が前に出ていかないことによるものです。ですから力のある声が出せるようになれば問題は解決します。
そのために必要なトレーニングが、呼吸法です。
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呼吸練習
目次1 吃音改善の第一歩は呼吸2 腹式呼吸練習のポイント 吃音改善の第一歩は呼吸 声は息を吐き出した時に空気が声帯を押し広げようとして、振動してできます。その音は喉頭原音と ...
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たびたび言及している通り、息は発声のエネルギー源だからです。大きく深めの、ゆっくりとした呼吸ができれば、その安定した息に乗せて声を出していけば、しっかりとした安定した声が出てくるようになります。まさに、「力のある声」です。
吃音やあがりの問題を持っている人は、緊張のため横隔膜が上がったままになり、胸式の浅い呼吸しかできなくなっているため呼気不足で余計声に力が入りません。
声に力がある人は、口先だけでしゃべっていません。お腹から自声に近い声を出しています。まさに、「お腹で話す」という感じです。
「力のある声」を出すためには、腹式呼吸をマスターして、お腹(下腹)に力を入れる感じで声を出すトレーニングを続けていくことが大事です。
声に力が生まれると、声も大きくなるし、声がしっかり通り明瞭になります。その結果、しゃべりに自信があふれてきます。
会議やプレゼン、パーティなど少し改まった場でのスピーチや挨拶をするときには、こうした「力のある声」は聞き手に注意や関心を向けさせることにもなり、話の説得力を増すことにもつながっていきます。