レジリエンスとは
今回のホリスティックマガジンの特集は「レジリエンス」。吃音問題改善、解消、克服にもこの「レジリエンス」の考えが重要だと思ったので紹介するとともに、考察したいと思います。
レジリエンス(resilience)はもともと物理学の用語だそうです。語源となるラテン語「resilire」はre(再び)とsalient(跳ねる)からなり、すなわち、「ストレス(外力)」によるゆがみを再び跳ね返す」「弾力的に元の状態に戻る」といった意味合いを持ちます。
心はどんな逆境からでも復活する。レジリエンスは「心の回復力」「心の強さ」を示す言葉、心に備わるしなやかで強靭な性質のことです。
人生において病や災害、失業や破産、死別、離婚、様々な障害や問題に直面することがあります。レジリエンスとは、苦境や困難に出会ってもなお、しなやかに自分を見失わずに、自分らしく生きていくための知恵でもあります。
吃音とレジリエンス
吃音者は、日常生活の中で様々な困難な場面に出会います。その場で受けるストレスフルな体験に対して吃音者がみな同じ反応をするわけではありません。ある人は自分の境遇をマイナスにとらえ精神的にも落ち込んで日常生活を全く楽しむことができません。一方、旗から見ると、大変そうで苦難に満ちた状況に思えても、うまくその場に順応してポジティブに生き生きと生活を楽しんでいる吃音者もいます。
後者の人は、苦しくて、辛い状況を乗り越えていく中で、心と身体の真の健康や幸福、人と人との健全なつながりを取り戻していった人でしょう。これこそが、「レジリエンス」に違いありません。
吃音者は、吃音であるがために味わうであろう様々なストレスを乗り超え、それに柔軟」に対処できるためにも、この「レジリエンス」を育む必要があると感じます。
レジリエンスを育て、高めるには
レジリエンスを高める要素も紹介されていました。
1.人とのつながりを築くこと
苦悩を共にしてくれる家族や友人。喪失や痛みを共感できる仲間。温かな共感に満ちた関係。
2.小さなことでもできることを見つけ、実践を重ねること
「自分のできること」は何か、と模索し、見つけ出し、行動することで「レジリエンス」が築かれていきます。
3.起きた出来事を理解し、多面的・大局的にとらえること
起きたことや環境は変えられなくても、それに対する自分の姿勢や反応を決めることはできます。出来事とこころを分けてとらえることも大切。