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吃音の進展段階

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吃音の進展段階  

Bloodstein O Andrews G&Harris M、Van Riper 大橋佳子による研究報告

吃音は単なることばの非流暢性の問題から、消極的な行動や否定的な自己評価などの心理的問題へと進展していきます。

ことばの症状とそれに伴う心理状態は、時がたつにつれて徐々に悪化への道をたどり変化を重ねていきます。

吃音はおおむね次の4つの段階を経ながら進展することが明らかにされています。

 1.第1段階

発症からあまり月日がたっていないころです。ことばの出だしを繰り返す症状が主です。発話中に口元や身体に緊張が加わることもなく、本人は吃音を自覚していません。どもったり、どもらなかったりという波があり、その周期は、調子の良いときの方が比較的長く、大事なことを伝えるときや気持ちが動揺、緊張しているときに、より多くどもる傾向があります。

 2.第2段階

音の繰り返しや引き伸ばしのテンポが速くなったり、不整になり発話に乱れが目立つようになります。

どもっている最中に、本人がそれに気づいたり、ときには驚いたり、困惑した表情を見せたりします。しかし、普段は吃音のことをいしきしていません。どもっても平気で自由に話します。

 3.第3段階

移行期と呼ばれ、吃音の悪化が予想される危険な段階で、主に小学校高学年から中学生にかけてです。繰り返しや引き伸ばしに力みが入り、重い感じになります。また出ずらい音が特定化してきます。不自然に長い間をおいたり、つかえたりします。

第2段階まではあまり見られなかった随伴症状が出るようになります。随伴症状とは、ことばを無理に出そうと努力しているときに、身体に起こる意識的・無意識的運動や動作、過度の緊張状態をいいます。吃音を気にするようになり、フラストレーションやストレスを感じるようになり、人前で話すことを次第に嫌うようになります。

 4.第4段階

吃音の慢性化と進行に伴って、思春期かそれ以降に必然的に到達する段階です。心理面を中心に問題が発展し深刻化していきます。最も顕著な特徴は、話すときにはどもることへの恐れや不安がつきまとうというように予期不安に襲われることです。

さらに、どもりそうなことばや場面を避けたりするなど、二次的な行動が身に付きます。吃音や発話を回避することで、吃音に対する恐れがいっそう強まり、それがまた回避反応を生むという悪循環に陥ります。吃音はそれを機に内面化が進んでいきます。

 

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