吃音 吃音者に役立つアドバイス

視覚映像化訓練でスムーズなしゃべりをインプット

更新日:

視覚映像化とは

視覚映像化とは、自分が達成したいと思う行動や反応を具体的かつ詳細にイメージして、そのイメージした行動や反応を体感的に学習し、身に付けるというものです。

視覚映像化による訓練では、イメージを利用しますが、「イメージしただけでその通りになるなんて信じられない」と思われることでしょう。しかし、このイメージは、単にあれこれ想像するというものではありません。自分が実際に「その場」にいるかのように、五感をふるに使って鮮明かつ体感的に再現するのです。

例えば、「今、電話のベルが鳴っていて、受話器をとり社名を名乗るところだ」という光景ならば、自分のデスク回りの様子、座っている椅子の感触、部屋に響く電話の音、周囲の人たちのざわめきや表情、そして受話器を取って第一声を発している姿というように、自分の五感で確かめられるものはすべてありありとイメージして感じ取ります。

 

オフィス

 

このようにイメージを使用した視覚映像化トレーニングによって、肉体的な内部感覚までも感じ取れるようになっていきます。このようなイメージを使って、イメージの中で行っている体の動きや反応を実際の肉体と精神に強力に関連づけて記憶させます。つまり、イメージといっても単に頭で考えるということではなく、イメージの作用によって「体を反応させる」のです。その結果、まさに「体でおぼえる」というわけです。

電話での応対が苦手な人、実際に何度も電話に出ていれば楽に出られてスムーズにしゃべれるようになるかというと、決してそうはいかないことはもう体験済のことでしょう。いざその場になると、失敗への不安や恐れのために緊張しどもりの症状が出てしまうことも多々あります。実際の場面では、失敗してもなかなかその場で修正することがでませんから、結果的にマイナスの体験を脳にインプットしてしまうことにもなってしまいます。

したがって、実地体験を繰り返すよりも、十分リラックスした状態で、自分が望んでいる理想的な電話応対場面の行動や反応を視覚映像化トレーニングを繰り返すことにより脳に深くインプットすることのほうが望ましいと言えるでしょう。

<イメージの働き>

私たちの頭の中には、過去に体験してきたさまざまなイメージが記憶されています。そしてこれらのイメージ情報は、本人が意識するしないにかかわらず記憶され、その時の心の動き(情動)と体の動き(肉体的、生理的反応)を結び付けてしまいます。したがって、その時のイメージを思い出すと自動的にその時の感情が甦り、肉体的、生理的反応もその時とほぼ同じように再現されるのです。

 

ポイント
続・視覚映像化でスムーズなしゃべりをインプット

目次1 自分の理想とするしゃべりの姿を決める2 望ましいしゃべりの状態を具体的にイメージする 自分の理想とするしゃべりの姿を決める あなたにも、思いがけず自分の理想とするしゃべりができた経験が一つや二 ...

続きを見る

 

-吃音, 吃音者に役立つアドバイス
-

Copyright© 吃音改善に役立つワンポイントレッスン&情報発信 , 2024 All Rights Reserved.