吃音 吃音ワンポイントレッスン 難発吃音のトレーニング

難発吃音のトレーニング

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第一声が出ない

電話をかけるときや受けるときの最初の第一声が出ない、インターホンで名前を名乗ろうとしても初語が出ない、あるいは挨拶や自己紹介の始めのことばがタイミングよく出てこないなど、第一声が出ない難発のタイプで困ってるどもりの方は大変多いものです。

このタイプの吃音者は、連発したりすることがないので、普段は比較的周囲の人にどもりだと知られることがないため、電話やインターホン、挨拶など避けられない場面に直面することを大変恐れています。

 

トレーニングのポイント

①出だしで軽めに息を吸って吐くと同時に発声しようとします。この時あまり吸いすぎてしまうと喉にふたが閉まって息が溜め込まれてしまうので気を付けて下さい。

②「おはようございます」と言う場合を例に説明しますと、「おはようございます」と言い終えると1フレーズが言えたことになりますが、出だしの第一音の「お」がスムーズに言える感覚をしっかり感じとることがまずは大事です。「おはようございます」は言えなくても、「お」だけを発声しようとすると、喉、口、舌などに余分な力が入らずにスムーズに発声できます。第一音が無理なく楽に発声できている感覚を意識してフレーズにつないでいくことができるように練習しましょう。

そこで、具体的には次のように発声練習をします。

・1回目 おーおーおーおはようございます

・2回目 おーおーおはようございます

・3回目 おーおはようございます

・4回目 おはようございます

③第一声を発声するときに、発声と同時に出したら第一音を聴こうという意識をしっかり持って発声します。「お」の音を出したら聴こうという意識で発声してみるとやや一語ずつ丁寧に発声する感じなります。一語目を発声するとその音が聞こえてきますのでしっかり聴きながら次の音へ息を流しながらつなげていきます。

④第一音がカ行やタ行などの破裂音の場合には、声帯だけでなく舌に力が入りすぎて上顎についた舌がなかなか離れないため声が出ません。また無理に出そうとすると連発気味になってしまいます。ここで注意する点は、第一音発声と同時に口やあごをしっかり動かすことです。上顎についた舌をはがそうと頑張るより、口やあごを子音の後についている母音の口形に早くしっかり動かして、子音の後ろの母音の音を聴く意識を高めて発声することが大事です。

⑤練習では問題なく発声できても、いざという場面になるとなかなか練習通りに発声できないものです。実際の場面では、出だしで軽めに吸おうとしたときに喉がすでに閉まっていることに気がつく場合が多いものです。ここで軽めに吸ってしまうと喉はさらに閉まって声はますます出なくなってしまいます。喉が閉まっているなと気づいたらまず息を吐いて下さい。すると喉に入っていた力が緩んで楽に息を吸うことができます。そして改めて軽めに吸って吐くと同時に第一声を聴こうとする意識を高めて発声します。

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