吃音 吃音改善に大事なこと

吃音改善の鍵は耳にあり

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しゃべりと耳の関係

「吃音改善に耳が重要である」と意識したことがありますか?

 

耳

 

実は、スムーズなしゃべりのためには、「自分の出した声」を聴き取る力がとても重要なのです。

耳に障害があり、聴力がない方はしゃべることができません。しかし、彼らの中には健常者と積極的にコミュニケーションを取ろうと声を発してしゃべられている方もいます。その方たちのしゃべりは健常者のような流暢なしゃべりではなく、声の大きさやリズム、イントネーション、活舌などが悪くて少し聞きづらさを感じることがあると思います。

彼らは音声学的に声の出し方を学んで声を発声しています。自分の発声した声を聴き取ることができないため、本来なら自分の発声した声をフィードバックしながら調整しスムーズなしゃべりを身に着けるのですが、それができないため完全な発声がなかなか身に着けられないのです。

今は耳が聞えなくてもかつて聞えていた方のしゃべりは比較的健常者に近いのは、耳が聞こえていた時にしゃべりの回路がしっかり脳にインプットされているからなのです。

 

吃音者は聴力に問題なし

吃音の人は、聴力にはまったく問題がありません。つまりスムーズに話せるためのしくみはちゃんと備わっているのです。それがしゃべる際にいつもうまく機能し続けてくれないのが問題なのです。

しゃべりは本来自動運動といって、しゃべろうという意志さえ持てば自然に声が発せられ、出た声は0,01秒遅れで無意識的に聴きながら発声されます。このときしゃべりはスムーズです。吃音の人が、しゃべる直前にどもりそうな予感を感じたり、喉の締りを意識した時は、すでにスムーズに話せるための自動的な発語システムのスイッチが切れているのです。したがって、この時は、自分の声を「聴こう」という意識をしっかり高めることで切れた発語システムのスイッチを入れることが大切です。

 

聞く

 

吃音者は、長年使われてきたどもりの回路がオートマチックに働き出してしまいがちです。この時、自然にスムーズなしゃべりの回路にスイッチが入るのを待っていても、なかなかスイッチは切り替わってくれません。ですからマニュアルでスイッチをオンにすることが重要なのです。スイッチをオンにするにはどうしたらよいかといえば、それは、自分の出そうとする声や出した声を「聴こう」とする意識を持つことです。

誰にでも本来備わっている自動的な発語システムがいつでもどんな時にでも働いてくれれば、あなたが望んでいるスムーズなしゃべりが実現します。その結果、しゃべることの喜びや楽しさが実感でき、生活の質(QOL)も向上することでしょう。

 

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