吃音者は早口
吃音者には早口で言葉の明瞭さに欠ける人が多いものです。そのため、聞き手に聞き直されることもしばしばです。聞き直されることで緊張が高まり、焦って益々しゃべりのスピードが上がりどもってしまいます。
健常者は、会話中聞き手の反応を見ながら無意識に「間」を取りながら話を進めています。しかし、吃音者は「第一声がうまく出るかどうか?」「途中で詰まらずに話せるかどうか」など注意は自分自身に向いてるので、聞き手の反応を見る余裕が全くありません。
話を早く言い終わらせたいという気持ちも加わり、「間」を取らずに一挙に早口でしゃべろうとしてしまいます。これでは、聞き手は話の内容に興味や関心を持って聞くどころではありません。
吃音で早口の人がまず心がけなければいけないのは、話を聞いてくれる相手に注意を向けることです。興味を持って聞いてもらえるためには、相手が聞き取りやすい声の大きさやスピードで話しているか、相手の反応を感じながら自分のしゃべりをフィードバックしながら調整していけるようになる必要があります。
早口改善は母音を大切に
吃音者は早口で、言葉の明瞭さに欠けることが多いものです。
早口の人は、口の開け方が不十分なため発音が不明瞭になっている場合が多いです。特に、子音の土台となっている母音の口の開き方が不十分で母音がしっかり発音されていません。例えば、カ行のカキクケコは、それぞれ、カア、キイ、クウ、ケエ、コオのように母音が組み合わされてできています。この母音までしっかり発声すると音は鮮明になります。早口の人は、母音をしっかり発声していないため早口になりがちで、さらにしゃべりも不明瞭になってしまうのです。
そこで、早口を改善したいならば、まず母音を口形をしっかり使って発声できるように練習することです。5つの母音をしっかり発声することが日本語の発音の決め手と言ってもよいでしょう。子音のフレーズを発声する際も母音の「アイウエオ」を意識し発声することで早口が修正されていきます。次第に聞き直されることもなくなっていくことでしょう。
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