言語リハビリの対象となる病気
獲得性吃音に似た運動性構音障害が起こる病気には、以下のようなものがあります。
① 脳梗塞や脳出血、くも膜下出血
② 頭部外傷
③ パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、進行性核上性麻痺、多系統萎縮症などの神経変性疾患
脳梗塞や脳出血など脳卒中の後遺症としての言語障害には「失語症」と「運動障害性構音障害(麻痺性構音障害)」があるといわれています。
失語症は一般的には大脳の左側(左半球)の言語領域という言葉の能力に関わる部分に障害が生じ、言葉がうまく使えなくなった状態です。話すことだけでなく、聞くこと、読むこと、書くことも難しくなります。
一方、運動障害性構音障害は、脳卒中によって言葉を話すのに必要な舌や口唇、声帯などの発声発語器官の動きが悪くなったり(麻痺)、それらの動きをうまくコントロールできなくなったり(失調)したために、声が小さくなったり、かすれたり、ろれつが回らなくなったりして発音が不明瞭になる状態をいいます。