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吃音ーデモステネスコンプレックス

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デモステネス

デモステネスが彼のスピーチ障害(吃音)を、どのように克服したかについての話はよく知られています。

デモステネスは紀元前300年代、荒れ狂う波の轟音に向かって大きな声を出し、口の中に小石を入れて発声訓練をし、吃音を自ら克服しました。そして、ついには大雄弁家となったギリシャ時代の政治家、演説者です。

彼のように吃音を治し雄弁になることを吃音者があこがれるのを彼の名前をつけて、デモステネス・コンプレックスといいます。

 

デモストネス

 

吃音ー劣等コンプレックを乗り越えて

吃音のために自分の能力が発揮できないし、人に認められないと、吃音に対する劣等感が強く、劣等コンプレックスに陥っている吃音者も多いものです。

また、吃音さえなければ」と自分がうまくいかない理由はすべて吃音のせいだと、どもることを言い訳にして現実に取り組まなければいけない課題を避けて、「どもりが治ってからの人生」を夢見て現実をおろそかにしている吃音者もいます。

もし、デモステネスが吃音という劣等感に打ちひしがれてしまい、無気力状態になってしまっていたとしたら、劣等感を克服するような意欲は生まれてこなかったことでしょうし、歴史に残る雄弁家にもなっていなかったことでしょう。

デモステネスは、自分の劣等感をごまかしたり、逆に「自分はここが優れている」と吃音を無理やり納得しようともしなかったのです。もしそうしていたとしたら、きっと劣等コンプレックスから抜け出せなかったかもしれません。彼は前向きに努力と訓練によって劣等感がもたらす障壁を乗り越えていったのです。だからこそ、今日まで彼の偉業が「デモステネスコンプレックス」という名で語り継がれてきたのでしょう。

今、吃音で悩み劣等感の真っただ中にいる人は、吃音を病むことばかりに気をとられず、まずは謙虚に吃音のためにうまくしゃべれないことを認めて、そこから一歩を踏み出してみましょう。

治ってからの人生ばかりを夢見て今を無駄に過ごすのはもったいないです。どもりながらでもしゃべれます。吃音の問題を抱えているのですから今は流暢にしゃべれなくて当然なのです。でも、あなたはスムーズにしゃべれるようになりたいと思っています。それならば、デモステネスのように努力と訓練が必要です!

 

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