吃音者の話し方の特徴
・どもることをできるだけ察知されたくないので、消え入るようなか細い声でしゃべる。
・出だしが出ないことを意識しているため、第一声を小さく曖昧に発声。
・早く言い終わらせたいので早口。
・言葉が言えるかどうかに関心がむいているのでしゃべりが単調。
・発声のタイミングを計って言おうとするので息使いが不自然。
・吃音症状を意識してしゃべるので話に感情がこもっていない。
・イントネーションやアクセント、間の取り方がへた。
・アーティキュレーション(歯切れよい、はっきりした発声)が不十分。
・話を楽しんでいる様子がなく、全般的に暗い印象。
発声の仕組み
私たちは、ふだん無意識のうちに声を出し、意味のある言葉を自然に発声し会話をしています。しかし、私たちが当たり前のようにしている会話ですが、実は会話ができるには、非常に複雑で高度な全身運動が行われているのです。
言葉を発声しようといしきすると同時に、まず脳からの指令で胸やお腹の筋肉を使い、肺から空気を送り込んで、声帯を振動させます。ここまでの働きが発声です。声帯が振動すると声が出ますが、これは、「ブ―」というようなブザーのような音にすぎません。
*画像はyomiDrから引用
そこで、これを喉、口、鼻腔で共鳴させ、唇、歯、口蓋、舌を変化せてさまざまな音を作ります。この働きを調音と言います。この発声と調音の組み合わせで言葉が生まれます。まさに言葉を発声するということは全身運動なのです。
この発声の仕組みは本来自動運動と言われ、しゃべろうという意思さえ持てば自動的に発語の仕組みが働き出してくれます。
吃音者が不自然な発声を治すために必要なこと― 思いや気持ちを乗せる
吃音者は自分のしゃべりがうまくできるかどうかにばかり気持ちを向けているので、どうしゃべりたいかという思いや気持ちが欠けています。そのため脳にも的確な指令が届いていないため、発声や調音も不十分で明瞭なしゃべりができません。
会話は必ず話者と聞き手がいます。吃音者はややもすると話の内容がどう伝わるかより、自分のしゃべりが聞き手にどう写っているのかばかりに気がとられて、会話のキャッチボールがうまくできない人が多いものです。
まずは、聞き手が自分の話に興味関心を向けてもらえうようにするには、あなた自身がしゃべりに思い、気持ちを乗せることが重要です。話しぶりや形にばかり集中していると、話したい、伝えたいとう思いが聞き手には伝わりませんから、あなたのしゃべり方にかえって注意が向くことになってしまいます。まずは素直に思いを込めてしゃべろうとすることが大切です。
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