言語リハビリ

言語リハビリに活用ーDAF装置

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DAF(Delayed Auditory Feedback)装置は、本来吃音改善、解消に役立てるための製品です。

 

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本格的にしゃべりの改善を目指す自宅練習用DAF

 

非吃音者におけるDAF効果には下記のことが報告されています。

①構音の誤り
②朗読時間の延長
③声の大きさの変化→大きくなる
④ 声の高さの変化→高くなる


吃音者の場合には、DAF効果によって逆に非流暢性が減少することから、DAFが吃音治療に使用されるようになりました。

海外においては、1980年代から、パーキンソン病患者の言語リハビリテーションにDAFが使用されてきたことが報告されています。

近年、日本でもパーキンソン病をはじめ多系統萎縮症、脊髄小脳変性症、進行性核上性麻痺などの疾患に伴う運動性構音障害のリハビリにDAFが使用されています。

その結果、話し言葉の障害としてみられる下記の症状の改善がみられたという報告があります。(赤字は特に顕著だった変化です)

・ 声が小さくなる→声が大きくなる
・ 単調な話し方になる
・ 早口になる→話すスピードがゆっくりになる
・ 言葉が口の中でくぐもってしまい第三者にわかりにくい→言葉の明瞭度が上がる
・ 声がかすれる
・ 声が震える
・ 高い声、低い声が出にくい
・ 言葉がなかなか出てこない→言葉が出やすくなる


DAF装置は現在吃音者の方々だけではなく、全国のリハビリテーション病院、大学の研究機関、医療関係の専門学校などでも利用されています。また、それぞれの施設で装置を体験され、手ごたえを感じられた方々の利用も報告されています。


DAF装置は、本来、吃音問題を改善・解消することに役立つ装置ですが、現在はさまざまな病気のために発症した獲得性吃音ともいえる話し言葉における障害のリハビリにも活用されています。こうした方面においても、もっとDAF装置が活用され、今後さらに研究が行われ、しっかりとしたDAF効果が実証されていくことを願います。



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