サラリーマン、とりわけセールスマンで外回りをしている人にとっては、職場の受付で社名と名前を名乗り、尋ね先の部署目や先方の名前を言わなければならない場面が苦手だという吃音者が多くいらっしゃいます。
訪ね先の会社が近づくにつれて緊張感が増して、心の中で何度かリハーサルしていても、どもってうまく言えない場面がちらついて仕方ありません。
どもりそうな感覚がしたら、素直にどもることへの不安や恐れをまずありのままに感じることです。自分の気持ちに平気を装えば装うほど緊張は高まるものです。不安や緊張は心的エネルギーですから、感じれば感じるほど発散されてなくなっていきます。
不安感や恐怖心がなくなってくるにしたがって、自分の声を聴こうとする意識が楽に使えるようになってきます。緊張しているとどうしても小声で早口でさっと言って済ませたい気持ちになりやすいですが、むしろ大きめの声で一語ずつゆっくり丁寧に発声しましょう。言い急ぐとかえって、相手には聞き取りづらくて聞きなおされることがあるので注意しましょう。