言語リハビリ

パーキンソン病の構音障害にDAF

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パーキンソン病の構音障害におけるDAFの効果について

パーキンソン病による構音障害に対する遅延聴覚フィードバック (DAF) の効果について検討した日本の文献(昭和大学病院リハビリテーション科)を見つけたので紹介します。

構音障害を伴うパーキンソン病患者5症例に長文の普通音読・DAF付加による音読を試行し、
・聴覚印象評価
・発話速度の測定
・音響分析を行い比較した。

DAF付加による変化

・聴覚印象評価の発話明瞭度の比較では、構音障害重度の症例で1~2段階の改善が認められた。
・全症例に発話速度の低下がみられた。
・音響分析では母音のホルマントパタンの明瞭性に改善がみられた。

以上の結果からDAFはパーキンソン病の構音障害の特徴である発話速度の速さを軽減することが明らかになった。また、発話速度が速くFreezingのみられる症例では、発話速度の低下に伴いFreezingが改善する可能性が示唆された。

パーキンソン病の人は「すくみ足」という最初の一歩がなかなか出ない現象があり、しばらく歩くとスムーズに歩けるようになります。
吃音の方の難発状態や連発状態がパーキンソン病の「すくみ足」現象と通じるものがあるという見解もあります。
パーキンソン病の人の構音障害にDAFが上記のように変化を起こさせるのは、もしかしたら吃音とパーキンソン病の原因には共通項があるのかもしれませんね...

DAF装置
発話リード装置DAFの紹介

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