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幼児吃音にリッカムプログラム

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幼児吃音にリッカムプログラム

幼児の吃音治療プログラムで今話題になっている「リッカムプログラム」について、ご紹介したいと思います。日本でも海外で開発された手法「リッカムプログラム」を使う医療機関が増えているようです。

リッカムプログラムとは、オーストラリア・シドニー大学で開発された吃音の幼児向けのプログラムです。吃音のある子どもたちの保護者に対し、日常の会話環境において流暢性および吃音に関する適切なフィードバックを行い、治療目標と経過をモニターする方法を教え、流暢性を獲得に導きます。海外で成果をあげ、注目されている方法です。

リッカムプログラムは 吃音のエビデンスに基づく有効な治療法であること が研究で示されています。ワークショップを受けてから、実施することが推奨されています。」

今までの幼児に対する吃音治療のように家族が「吃音を本人にできるだけ意識させない」スタンスではなくて、むしろ積極的に家庭において言語指導を行う方法のようです。

 

リッカムプログラムの概要

シドニー大学の研究者、臨床家が開発した訓練方法で、主な対象は6歳以下の就学前のお子さんです。
行動療法の理論に基づいた手法で、会話の中で子供の発話に対して両親がルールに伴って反応を返すという、いわば両親が行う療法です。

例えば、会話を楽しむ中で、流暢に話せたときに「今のスムーズに話せたね」とか「今の聞き取りやすかったよ」と褒める。5回褒めてから、次どもったときに「少しどもったね」とか「もう1回言ってみようか」とどもったことを指摘する。5回褒めてから1回指摘する割合は必ず守る。親は毎日1(どもらない)~10(ひどくどもる)の評価をつけていく。

 

親子会話

 

言語聴覚士はモデルを示したり、子どもの状況を確認し両親のセラピーの進行状況をコントロールするなどの役割を担います。

頻回に通院する必要があることや、リッカムプログラムを行なうには研修会を受講することが推奨されていることなどの理由から、どこの医療機関でも受けられるわけではありません。

「吃音に触れてはいけない」と思っている親御さんが多いものですが、子供にどもっていることを意識させないことが大事なのは、あくまでも本人が気にしている様子が見られない場合です。本人が自分の状態を気にしだしてきたならば、親御さんたちの適切な働きかけが重要になってくるでしょう。
その時、具体的な方法論はいろいろあるかと思いますが、その時点で最良と思える方法で介入できれば吃音問題を早期に解決することも大いに期待できると思います。

 

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