吃音 吃音って本当に治るの? 吃音改善に大事なこと

吃音って本当に治るの?

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吃音は治らないものと思っていませんか?

長年指導してきた中で必ず聞かれる質問の一つに「吃音は本当に治るのですか?」というものがあります。吃音者の最大の関心は「吃音が治るかどうか」にあるのは間違いないようです。

長年吃音改善のために良かれという方法にチャレンジしてきても、思うような結果を手に入れられていない吃音者にとっては、新しい吃音改善方法にトライする際には必ず「この方法で吃音が治るかどうか」が気になります。ましてや、高い教材や矯正用装置などの購入が必要となればなおさらです。

しかし、ここで考えて欲しいことがあります。

「あなたは自分の吃音が本当に治る」と思っていますか? もしかしたら「治らないのでは...」とすでに吃音治療を半ば諦めたりしていませんか? もしそうだとしたら、吃音改善のために新しい何かを始めるのは辞めておいた方がいいかもしれません。

 

諦め

 

人はすでに結果をマイナス予測していることについて、100パーセント、つまり全力投球の努力はしないものです。一生懸命やっても思い通りの結果が手に入らないとしたら自分の努力が無駄になってしまうと思うからです。したがって、あなたが本当に吃音改善、解消を望むならば、まず「吃音は治らない」という考えを捨てることです。そうすれば、吃音改善のためにもっと前向きな努力ができるでしょう。

 

吃音が治るってどういうこと?

あなたに質問です。

あなたにとって「吃音が治るってどういうことですか?」

今まで吃音者にどのくらいこの問いかけをしてきたことでしょう。たいていの吃音者は次のように答えます。

・いつでも最初の第一声が詰まらずスムーズに出ること

・いつでも途中で途切れず滑らかに話し続けられること

・いつでも苦手で言えなかった言葉が苦も無く言えること

・どもるのでは?という不安がなくなること

吃音者は吃音が本当に治るとはどういうことなのかを誤解していらっしゃる方も多いように思います。特別吃音の問題を持っていなくても、人は焦ったり、非常に驚いたりしたとき、あるいはよそごとを考えているときに急に話しかけられたときなどは、一瞬口ごもったり、言葉がつまずくことはよくあります。それも実際にはどもっているのと同じです。

吃音が治るとは、自分自身が話そうと思うことを、話したいタイミングで自由に話せるようになることです。発語に予期不安を感じることなく、相手に伝えたいことを特別な緊張を伴わないで、さらに聞き手に不安感や苦痛を与えることなくしゃべれるようになることです。つまり日常のさまざまなコミュニケーション場面で自由に思い通り話ができるようになることです。そういう意味からすると、どもっているか、どもっていないかということは本当に吃音が治っているときには問題ではないと言えるのです。

実際に吃音が治ったと思って、コミュニケーションに何も困っていない人が大勢います。しかし、その人たちが決してどもっていないかというと、そうとは限りません。少々言葉につまずいたとしても、「吃音が治った」と思えている人にとってはそのことはもはや気にならないのです。

あなたが、もし「吃音が治るかどうか」が気になっているようなら、もう一度「吃音が治るとは?」というこの質問の答えを考えてみることをおすすめしたいです。

 

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