小児吃音 精神的影響なく、治療急ぐ必要ない
米国小児科学会(AAP)は2013年8月26日、未就学児の吃音に関する研究「4歳までの吃音の自然史、前向き地域研究」を紹介した。同日配信のPediatrics9月号に掲載。
研究では、吃音症であるオーストラリア人の4歳児1619人を対象に、Early Language in Victoria Study(ELVS)に携わる研究者が調査を行った。
その結果、4歳までの累積吃音発現率は11%、回復率は発症から12カ月で6.3%であった。発症しやすいのは、男児、双生児、大卒の母親を持つ幼児で、回復率は女児よりも男児の方が高かった。また、4歳で吃音が精神面または気質に与える影響は特定できず、未就学時期の吃音が優れた言語発達と非言語能力と関連するという、研究者たちを驚かせる結果も示されている。
治療については、本人が悩んだり、親が心配したりしていなければ、12カ月様子を見てから始めることを提言しているが、心配であれば、医療言語知覚士または医療提供者に相談することを勧めている。